11. 未知なるものへの挑戦

第1章:身につけておくべき産業人の常識

“産業人”を「価値を生む社会人」と定義し、まず身につけておくべき基本的な考え方や仕事の実務的ノウハウについて重要テーマを100厳選し、読者の「転ばぬ先の杖」になるようにとの想いで編纂しています。

11. 未知なるものへの挑戦

◇成功するための基本要素

1.アンバランスの考働

産業人として評価できるモノのひとつにバランス感覚というものがある。このバランス感覚がなければ、成果に結び付く考働になり難い。しかし、現代のような構造的変化の中にいるときは、単純にバランス感覚があるだけでは後手後手の動きになり、結局は脱落することになる。

激動に対応し、なおかつ先手をとって動くためには、未知なるものに挑戦しなければならない。未知への挑戦は、既成概念を外した挑戦的なモノが不可欠である。これは即ち、アンバランスの考働ということになる。

2.成長できる手順を持つ

未知的要素の強い現代の仕事では、自分ではどのようにしたら良いかを何も考えず、「どうしましょう」「どうしたら良いでしょうか」といった指示待ち族では、自分の役割は果たせない。また、白紙の状態でとにかく「当って砕けろ」的行動で成功することはない。

まずは、挑戦することに関する資料を集め、挑戦のための作戦を立ててから行動に移す。行動も「センス」や「感性」の問題ではなく、科学的な手順を持って行動する。

3.先人の財産を参考にする

自分にとって未知なるものに挑戦しなければならなくなったときは、まず身近なところに挑戦するための作戦を立てることに役立つ資料がないか探すことから始める。産業社会では、たとえ自分にとって未知なるものでも、先人達が過去に挑戦していることがあり、役に立つ資料が残っていることがある。

先人の財産には大きく分けて3つのパターンがある。1つは「自分の会社の中にある」、2つ目は「市販されている図書の中にある」、3つ目は「その道の学識経験者」である。

4.成功するまで努力する

「成功=技術(手順)×努力(熱意)」

上記にある式でも分かるように、技術的なことだけで成功するとこはなく、成功させるのだという情熱を持った努力が不可欠である。準備・段取りをきちんとし、絶対に成功させる、成功するまでやり遂げる、といった意気込みがあれば必ず成功する。

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