15.相談の実務

続・仕事辞典

“産業人”を「価値を生む社会人」と定義し、まず身につけておくべき基本的な考え方や仕事の実務的ノウハウについて重要テーマを100厳選し、読者の「転ばぬ先の杖」になるようにとの想いで編纂しています。

 

15.相談の実務-相連報

◇スムーズな仕事の流れをつくる

1.相談は「職前」にノウハウを得るため行う

相談とは、仕事にかかる前に必ずしなければならないやり取りである。
相談をおろそかにするとロスが多くなり、指示者も手間ばかり取られてしまうことになる。
相談の機能には「知的財産をもらう」というものがある。これは、上司との情報のやり取りによって、上司が長年の経験や苦労を経て培ってきた「ノウハウ」を継承するということである。知的財産をもらうことができれば、先輩のレベルに近いところで仕事ができることになる。そうすると、先輩上司にとってみれば、ある程度安心して現場を任せられるようになる。
ノウハウをもらうためには、とにかく「相談」することである。それも「どうすればいいですか」ではなく、「このように考えているのですがいかがでしょうか」と問いかけることが重要である。

2.指示者との考え方のズレを修正する

もうひとつの相談の機能として大きいのは「指示者との考え方のズレを修正する」ことである。
知的共通基盤を持ち合わない者同士が情報のやりとりを行ったとき、その頻度が少なければ少ないほど双方の意図に「ズレ」が大きくなる。そのズレをなくすためには、相談を質的量的に充分に行うことである。
知的共通基盤もその繰り返しによって身についてくる。とにかくやってから気がついたのでは、それまで行ってきた作業にロスが生じる。

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