続・仕事辞典
“産業人”を「価値を生む社会人」と定義し、まず身につけておくべき基本的な考え方や仕事の実務的ノウハウについて重要テーマを100厳選し、読者の「転ばぬ先の杖」になるようにとの想いで編纂しています。
1.ビジネスセンスを身につける
◇ビジネスにすることができる力
ビジネスとは、お客さんに喜んでお金を払ってもらうことが基本である。
仕事とは、自分の役割を果たし、目的を達成する手段であるが、それは「お客さんのためになっているか」「お客さんが喜んでお金を払いたくなるようなことをしているか」といった意識の下で行なわれるものでなければならない。
今、仕事をしていてもお金を払ってもらえないということが非常に多い。それはここで言う「ビジネス」ができていないからである。お客さんを軽視したり無視したりした仕事は、自分の存在価値を自ら放棄していることになる。ビジネスにすることができる力を「ビジネスセンス」という。
2.「お客さん」は誰か
お客さんとは、あなたの役割を期待している人である。会社のお客さんだけでなく、上司もお客さんと同じ。また、後工程もお客さんである。大きくは、会社のお客さんのお客さんもまたお客さんである。
3.ビジネスセンスとは何か
センスとは「技能」といって良い。これは、「実践することを通じて体得する能力」と言い換えられる。つまり「ビジネスセンス」とは、ビジネスという目的を果たすために不可欠な技能と定義することができる。
ビジネスのセンスとは、お客さんを起点に置くこと、お役立ち姿勢であること、お客さんから喜んで期待以上のお金を貰える考働をすること、また仕事の拙さで品質・納期(タイミング)・コストでトラブルや負担をかけないように努力することである。
4.センスは身に付けられる
センスと聞くと、先天的なもの・育ってきた環境によって培われるものという捉え方になるが、努力することによって身に付けることができる。頭で考えたり理解したりすることではなく、とにかく練習できる機会を積極的に見つけて、練習し、体得すること。
5.共存共栄するための技能
ビジネスセンスは、個客・社会と共存共栄するための技能であり、企業の存続・繁栄に不可欠な力である。当然、企業を運営する経営者、経営者と連携する経営職・中核人財が備えておくべきも必須要件であり、このセンスを持って働く人々が多い会社が繁栄する。